2026年2月18日

厚労省検討会が示す熱中症対策の方向性 ― heat119が対応している機能とは

令和8年2月4日、厚生労働省は「職場における熱中症防止対策に係る検討会」の第3回を開催しました。令和7年6月に施行された改正労働安全衛生規則の効果検証と、令和8年夏に向けた新ガイドラインの策定が主な議題です。

本記事では、検討会で示された資料の内容を読み解き、heat119のサービスが新ガイドラインの方向性とどのように合致しているかを整理します。

1. 検討会の背景 ― 令和7年夏の教訓

令和7年の改正省令により、WBGT測定や体調確認が義務化されました。その結果、死亡者数は前年比で大幅に減少した一方、休業4日以上の死傷者数は増加しました。

令和7年夏の実績(速報)

  • 死亡者数:前年比約60%減少(改正省令の効果大)
  • 休業4日以上の死傷者数:前年比約40%増加(予防が課題)
  • 6〜8月平均気温偏差:+2.36℃(統計開始以来最高)

つまり、「死なないが倒れる」状態の抑制が令和8年の最大テーマです。重篤化防止は進んだものの、日常的な体調不良の予防・早期発見をさらに強化する必要があることが明確になりました。

2. 国が重視する5つの柱

検討会の資料から、新ガイドラインで国が重視する方向性は大きく5つに整理できます。

主な内容
重篤化防止 異常の早期発見から迅速対処までの手順を義務化
予防策強化 WBGT管理の徹底、暑熱順化、プレクーリングの推奨
体制整備 緊急連絡網、管理者選任、報告体制の構築
個人の健康把握 朝食・睡眠・既往症・年齢に応じたリスク管理
対象拡大 個人事業者、短期雇用者(スポットワーカー)も対象に明記

3. 体調の把握・健康管理 heat119 対応済

新ガイドライン骨子案の第3章「健康管理」では、日常的な健康状態の把握が重点的に記載されています。

国が求めていること

  • 朝食の摂取、睡眠時間、前日の飲酒を毎日確認すること
  • 健康診断結果に基づく既往症(糖尿病・高血圧・心疾患等)への配慮
  • 60歳以上の高齢者への特別な配慮(死亡者の29%を占める)
  • 個別フラグだけでなく、複合的なリスク評価の重要性

heat119での対応

国の要請 heat119の機能
朝食・睡眠・飲酒の確認 毎日の体調入力で3項目を取得
既往症への配慮 糖尿病・高血圧・心疾患等のデータを保持
健康状態の確認 体調フラグ7項目+顔認識チェックで客観的に把握
高齢者への配慮 年齢データを保持し、リスク管理に活用

ポイント

検討会では「朝食・睡眠・飲酒の単独ではなく複合的なリスク評価」の重要性が議論されました。heat119は、これらのデータを毎日収集しており、新ガイドラインが目指す「個人の健康状態に基づく予防」を既に実践しています。

4. 管理体制の確立 heat119 対応済

ガイドライン骨子案の第3章第1節では、労働衛生管理体制の確立が求められています。

国が求めていること

  • 管理者・責任者の選任と明確な役割分担
  • 緊急連絡網の作成および全員への周知
  • 作業中の巡視による体調確認の実施
  • 異常時の措置手順をあらかじめ定め、関係者に周知

heat119での対応

国の要請 heat119の機能
管理者・責任者の選任 メンバー → リーダー → 管理者の3層構造で役割を明確化
緊急連絡網の整備 体調異常(LED赤)検知時にSMS・プッシュ通知で自動連絡
作業中の巡視 リーダーの「確認」ボタン押下でデジタル巡視記録を残す

ポイント

新ガイドラインが求める「管理者選任 → 作業計画 → 緊急連絡 → 巡視 → 指示記録」の一連の流れは、heat119の3層構造とデジタル記録機能でそのまま実現できます。紙の名簿やホワイトボードに頼らず、記録が自動的に残る点が監督署対応でも有利です。

5. WBGT値の管理 heat119 対応済

ガイドライン骨子案の第2章「リスクアセスメント」では、WBGT値に基づく管理が中核に位置づけられています。

国が求めていること

  • WBGT値の把握(測定または予報データの活用)
  • 暑熱環境のハザード特定
  • WBGT値に基づく作業時間の管理(休憩の確保)

heat119での対応

国の要請 heat119の機能
WBGT値の把握 WBGT予報を毎朝自動取得し、LED表示に反映。実測値の入力にも対応
ハザードの特定 WBGT予報データで暑熱ハザードを自動判定
作業時間の管理 LED色(緑・黄・赤)で作業可否の目安をリーダー・作業員に通知

6. 異常時の措置 heat119 対応済

ガイドライン骨子案の第3章第6節では、体調異常の早期発見と迅速な対処が義務化される方向です。

国が求めていること

  • 体調不良の兆候を見逃さない仕組み
  • 異常を検知したら即座に関係者へ連絡
  • 対処の記録を残すこと

heat119での対応

作業員が体調入力で異常を申告すると、システムが自動的にLED色を赤に変更し、リーダーおよび管理者にSMS・プッシュ通知を即時送信します。リーダーが「確認」「指示」ボタンで対応すると、その記録が自動的に保存されます。

ポイント

検知 → 通知 → 対応 → 記録」の一連のフローがデジタルで完結するため、ガイドラインが求める異常時措置の手順をそのまま実現できます。

7. ウェアラブルへの国の評価と「本人申告」の重要性

検討会の参考資料には、熱中症対策手法の実態を示す注目すべきデータが含まれています。

建設業アンケート(1,100件)― 熱中症発症者の発見方法

発見方法 割合
本人からの連絡 59%
バディ・同僚が発見 27%
監視人・巡視で発見 11%
ウェアラブル端末による検知 2%

検討会の委員からは、ウェアラブルデバイスについて以下のような指摘がなされています。

  • 深部体温を測定するウェアラブルは「アルゴリズムが非公開で、適切に測定できるか疑問のある製品が多い
  • 「ウェアラブルは必ずしも正確に状態把握できるわけではなく、他の方法との組み合わせが望ましい」
  • 公的補助金の対象条件も厳格化の方向

国の結論

ウェアラブルは「補助手段」であり「主手段」にはなりえない。本人申告と人の目による確認が依然として最も有効であり、それをいかに確実・効率的に行うかが重要。

heat119は、発見の大部分を占める「本人からの申告(59%)」を体調フラグで構造化し、「バディ・同僚・巡視による発見(38%)」をリーダーのデジタル巡視で効率化するサービスです。さらに顔認識チェックにより、本人が「大丈夫」と言っても客観的に異常を検出できる仕組みを備えています。

8. まとめ ― 新ガイドラインとheat119

厚労省検討会の資料を通じて、令和8年の新ガイドラインの方向性が明確になってきました。heat119は、その主要な要請に対して以下のように対応しています。

ガイドラインの要請 heat119の対応
日常の健康管理(朝食・睡眠・飲酒) 毎日の体調入力で3項目を取得
健康状態の確認 体調フラグ7項目+顔認識チェック
管理体制の確立 メンバー → リーダー → 管理者の3層構造
緊急連絡網 SMS・プッシュ通知による自動連絡
作業中の巡視 リーダーによるデジタル巡視記録
WBGT値の把握 WBGT予報の自動取得・LED表示
作業時間の管理 LED色で作業可否の目安を通知
異常時の即時対応 検知 → 通知 → 対応 → 記録の自動化

令和8年の新ガイドラインは、ハードウェアへの依存ではなく、「人の気づき」をいかにシステムで支えるかという方向性を明確に示しています。heat119は、まさにその考え方に基づいて設計されたサービスです。

法改正への対応や導入についてご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

出典

厚生労働省「職場における熱中症防止対策に係る検討会」第3回資料(令和8年2月4日)

資料1:報告書骨子案 / 資料2:ガイドライン作成の考え方 / 資料3:ガイドライン骨子案 / 参考資料4:論点に係る主な御意見